#5「羽根~はね~」1
「ふぁ~・・・」
今日は少し曇りがちな天気だった。
昨日は色々な事があって、カイトはあまり眠れなかった。
「よっ、カイト」
「おっ、シンジ」
カイトとシンジはいつもどうりに挨拶代わりにハイタッチを交わした。
「ふぁ~」
「何だカイト、寝てないのか?」
「昨日はね、色々あってね・・・」
「もしかして、ミナギと・・・」
「違うって。昨日は朝から父さんの墓参りに行ったり、買出しに行ったりしてたかな・・・?」
「・・・そっか」
カイトの事情を大体知っていたシンジは、言葉少なめに交わした。
「疲れてたはずなのに・・・中々寝付けなくて本を読んでたんだ」
「本ってエッチなやつか?」
「ちーがーうーよっ!」
カイトは、ぽかっと軽くシンジの頭を叩いた。
「あっ、いてぇ・・・」
「お前と一緒にするなっての」
カイトは半ば呆れ気味にシンジの方を振り向いた。
「あーあ、相変わらずねぇ・・・2人は」
「あっ、ハルおはよー」
「よっ、ハル」
後ろからハルが呆れ顔で歩いてきた。
「何か、3人揃うって珍しいね」
「あっ、そーいえば・・・」
「そうね・・・」
普段は、1人か2人で朝から3人揃う事はあまり無かった。
短い登校時間だけど、カイトはその何気ない時間が大切に思えた・・・
何も、他愛も無い話をしながら間もなく3人は教室に着いた。
・・・・・・。
時を同じくして、1年のクラスで先生が転校生としてミナギを紹介していた。
・・・・・・・・・・・・。
間もなく、昼休みに入った。
カイトは学食に向かっていた。
「おーい、カイトー!」
「どうしたんだよシンジ?そんな慌てて・・・」
カイトは声の方に振り向くと、シンジが駆け寄ってきた。
「いや、何か1年で転校生が来たってゆうからさっ、見に行ってたんだ」
「お前、わざわざ何で1年の転校生の事、気にしてんのさ?」
カイトはシンジの呆れる位の行動に逆に感心してしまう程だった・・・。
「あれぇ、気になんない?」
「学年も違うしなぁ・・・」
カイトは、さらっと流すように言葉を交わした。
「まっ、それでな、誰が転校してきたと思う?」
「あっ・・・」
カイトは、シンジに言われて思い出した・・・
今日からミナギがこの学校に通うって事を・・・。
「あれ?お前知ってるの?」
「いや、全然・・・それで誰が転校してきたの?」
カイトはどうせ知ってると言えば、シンジに茶化されるのは分かってるのでさらっと言った。
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